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災害対応ロボット

災害対応ロボット

平成26年度災害対応ロボット集積支援事業の補助を受けた共同開発で、“危険が想定される現場でも「作業員をできるだけ現場に配置しないで」工事する”をめざした遠隔監視・操縦できるボーリングマシン及びその遠隔監視・操縦システムの基本開発と一次評価を完了しました。

無線掘削機 実際の使用風景

今後、一部自動化等の操作性改善や横移動を含めた移動系の開発を進めていくとともに、開発技術をベースとした遠隔監視・操縦システムの受託開発を進めてまいります。

開発の目的

ボーリングマシンは、一般工事の他に災害予防工事や災害復旧工事にも多く使用されます。これらの災害関連工事は早急に行われることが望まれますが、現地で作業するための安全が確認されるまで実施できない場合が多いのが現状です。

危険が想定される現場における
①法面補強工事
②崩落防止のための地質調査や水抜き孔掘削工事
③トンネル崩落時の緊急支援孔等の災害対応工事
を、「作業員をできるだけ現場に配置しないで」工事を行い、作業員の安全確保と早期の工事着工を可能とするのが最終目的です。

開発機器一覧

開発機器一覧

特徴

本開発は、全体の技術コンサルタントを生和サポート株式会社へ委託し、全体纏めと監視・操縦システムの開発をNCEが担当し、共同開発しました。 開発内容の特徴は、以下のとおりです。

ロッドチェンジャ

ロッドを5本格納できる油圧回転式ロッドチェンジャを具備し、遠隔監視・操縦によるロッドの継ぎ足しや格納を可能としており、斜面アンカー工事で多い深さ1~6mのボーリング工事が遠隔監視・操縦で可能です。

操作位置の切替

無線通信による遠隔監視・操縦機とボーリングマシン本体近くの機側操縦機の切替機能により、圧力変更等の値変更が必要な操作も操縦機を安全に切り替え可能とし、いろいろな状況に対応して操縦場所を変えることができます。又、操縦機を接続していない状況でも、ベースユニットに搭載した手動操作兼用の電磁弁を直接操作することで操縦可能です。

使用無線帯域の変更

本基本開発では2.4GHz IEEE802 11b/gの無線LANを使用して100m以上離れた安全な場所から遠隔監視・操縦しますが、無線部を独立ユニットとしており容易に使用無線帯域変更へ対応可能です。

監視

本体及び周辺に設置した最大4台のネットワークカメラによる映像と音による監視、及び本体に設置した各種センサによるボーリングマシンの姿勢データや掘削の進度データ等をもとにしたアニメーション表示を実現しており、臨場感のある操縦と監視を行えます。

姿勢安定性

重心を考慮した配置設計と強度設計により、30度の斜面においてもマシンの姿勢安定性を実現しております。

操縦の容易化

本基本開発では実現しておりませんが、各種監視データをもとにロッド接続等の繰り返し作業の自動化を行い、操縦の容易化を図ってまいります。

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